ダンプ松本さんと長与千種さんといえば、女子プロレス界でともに戦い抜いた同期であり、強いライバル同士としても知られています。デビュー当時は仲間でありながら激しい試合を繰り広げ、その関係が次第にエスカレートし、「犬猿の仲」とも言われるまでになりました。中でも「髪切りデスマッチ」での衝撃的な場面は、多くのファンに衝撃を与えました。
そんな2人ですが、やがて引退試合でタッグを組み、互いを認め合う本当の親友へと変わっていきます。
目次
ダンプ松本と長与千種の関係について
ダンプ松本(本名:松本香)さんと長与千種(本名:長与千種)さんは、1980年代に全日本女子プロレスで大活躍した伝説のプロレスラーコンビです。同じ時期にプロレス界に飛び込んだ2人は、同期でありながらライバルという特別な関係
でした。
ダンプ松本さんは圧倒的な巨体と強烈なヒール(悪役)キャラで知られ、一方の長与千種さんはベビーフェース(善玉)として絶大な人気を集めていました。この2人の抗争は女子プロレス界を熱く盛り上げ、クラッシュギャルズ(長与さんとライオネス飛鳥さん)と極悪同盟(ダンプさんとクレーン・ユウさん)の対決は当時の大きな話題となりました。
試合中、ダンプさんは凶器を使って攻め立て、「本当に千種が嫌いだった」と後に語るほど、リング上では容赦ありませんでした。でもその激しい戦いを通して、長与さんはプロレスラーとして大きく成長していきました。
1988年、ダンプさんの引退試合では意外にも2人がタッグを組み、流血しながらの激闘の末、握手を交わして和解。ファンにとっても感動的な瞬間でした。最近では、長与さんが「ダンプはいい奴で、すごい奴だ」と話し、長い年月をかけて2人はお互いを尊重し合う関係になったことが感じられます。
こうして、ダンプ松本さんと長与千種さんの関係は、激しいライバルから深い友情へと変わり、今でも多くのファンに愛され続けています。
そんな2人の物語について詳しく解説していきましょう。
同期として仲間でライバル同士
ダンプ松本さんと長与千種さんは、1980年に全日本女子プロレスに入門した同期。実はデビュー当初の2人は「落ちこぼれ組」と呼ばれていて、辛い下積み時代を一緒に乗り越えた仲間だったんです。何度も辞めたいと思ったこともあったそうで、その葛藤がドラマ「極悪女王」でもリアルに再現されていましたね。
先にデビューした長与千種さんは、ライオネス飛鳥さんと「クラッシュギャルズ」を結成。クラッシュギャルズはプロレスだけでなく、歌番組やドラマ、バラエティにも出演し、ファンクラブの会員は1万人超え、チケットは即完売というまさにアイドル的な存在に。そんな華々しい姿を、ダンプ松本さんは羨望と嫉妬のまなざしで見つめていたそうです。
その後、ダンプ松本さんも「極悪同盟」を結成し、悪役として日本中を敵に回してまで徹底した“極悪ぶり”を貫きました。2人は女子プロレス界を代表するライバル同士となり、数々の激闘を繰り広げるようになります。
クラッシュギャルズと極悪同盟の対立は、日本中を巻き込んで大ブームに。2人のライバル関係はますます熱を帯び、確執も深まっていきました。
犬猿の仲に発展
当時の全日本女子プロレス会長だった松永さん(故人)が、毎日のようにダンプ松本さんと長与千種さんの仲をかき乱していたそうです!
「千種が『ダンプなんて大嫌い、もう一緒に戦いたくない!』って言ってるぞ」と、真剣な顔でダンプさんに言ってくる松永さん。しかも、リングに上がる直前に言ってくるもんだから、ダンプさんの怒りは倍増!さらに「飛鳥も本当は顔も見たくないってさ」なんて話もされると、さすがにモヤモヤが止まらない…!
松永さんはこれを狙って、2人を煽ることでリングでのバチバチ具合が上がり、観客も大興奮。それでいて、試合はどんどん過激になり、女子プロレス界も大盛り上がり。気づけば会社は大儲けしていたとか。
そんなこんなで、当時の2人はリアルに犬猿の仲に。「千種がこんなこと言ってたぞ」「ダンプがこう思ってるぞ」と、嘘八百を吹き込まれた結果、どちらもお互いを本気で憎み合うほどに。まさに会社の策略にまんまと乗せられちゃってたんですね。でも、そんな複雑な背景があったからこそ、伝説のライバル関係が生まれたのかもしれません!
髪切りデスマッチ
2人の抗争の中でも特に有名な試合が「髪切りデスマッチ」。この試合は、1985年8月28日、大阪城ホールに観衆1万1000人を集めた満員の会場で開催されました。
なんと、敗者が髪を切られるというルール!「極悪女王」の配信でこの試合が再び注目されていますが、昭和の時代にはこんな壮絶な流血試合がテレビで流れていたなんて、今思うと本当にすごい時代ですよね。
試合では、紋付き袴姿の長与千種さんが正統派の意地を見せ、ダンプ松本さん相手に奮闘。しかし、最後はダンプさんの強烈なイス攻撃を受けて、まさかのKO負け。負けた長与さんの髪がリング上で切られると、会場には嗚咽の声が響きました。
この壮絶なシーンは視聴者にも衝撃を与え、試合を放送した関西テレビには「残酷すぎる!」というクレームが殺到。その結果、女子プロレス中継が打ち切られる事態に。ドラマ『極悪女王』でも、この伝説の試合が見事に再現され、ファンの記憶を呼び起こしています。
引退試合でタッグ結成
【近日配信決定】
極悪女王
伝説の引退試合THE WAR DREAM
ダンプ松本・大森ゆかり引退試合
1988年2月25日川崎市体育館引退試合の先に奇跡が…
ぜひご期待下さい。#極悪女王#Netflix#AJW #全日本女子プロレス #全女 pic.twitter.com/MgHgh40Vb4— 全日本女子プロレス公式ビデオチャンネル (@AJWvideos) September 21, 2024
1988年2月、ダンプ松本さんの引退試合が川崎大会で開催されました。引退試合の相手は、長年のライバルでありながらも深い因縁を持つ“クラッシュギャルズ”の長与千種さんとライオネス飛鳥さんのコンビ。壮絶な試合は、4人が全員流血する乱闘になり、最終的に無効試合となります。
しかし、ここで試合が終わりではありませんでした!試合後、ダンプ松本さんは「今日で終わりだ!長与、来い!」と長与さんをリングに呼び寄せ、ライバル心と友情が入り混じった言葉を投げかけます。それに応えるように長与さんも「よし、本当のプロレスを見せてやる!」と決意の言葉を返し、ふたりが急遽タッグを組んでのエキシビジョンマッチがスタート!相手はライオネス飛鳥さんと大森ゆかりさんのコンビです。
エキシビジョンマッチは時間切れ引き分けとなりましたが、試合後には二人が握手を交わし、最後にダンプ松本さんが長与さんを抱きかかえ、会場からの大声援に応えました。さらに、クラッシュギャルズから花束が贈られ、ダンプ松本さんは「4人で歌でも出そうかな。タイトルは『あの時はごめんね』で!」とお茶目なコメントも飛び出し、場内は和やかなムードに。
この引退試合をきっかけに、二人はかつての親友関係に戻りました。現在もダンプ松本さんは女子プロレス界の発展に尽力し、イベント「極悪祭」などでファンを楽しませています。リング上で楽しそうにトークするダンプさんと長与さんの姿に、ファンはほっこりしています。
ダンプ松本と長与千種は本当の親友になった!
2024年現在、ダンプ松本と長与千種は非常に親しい友人です。長与は「何があっても絶対守る」と語り、ダンプを脅かす者には許さないという強い意志を示しています。また、二人はSNSやテレビ番組で共演し、お互いの存在を大切にしています。
そんな2人の仲良しエピソードをご紹介しましょう。
有吉反省会にて仲良しを公表
有吉反省会
長与千種選手
ダンプ松本選手
ぶっちゃけすぎト―ク
お金の話が………
二人とも仲ええねえ😊#長与千種#ダンプ松本#有吉反省会#Marvelouspro pic.twitter.com/yyG8XyEbNo— 💣こうきち💣 (@T43119T) April 3, 2019
2019年4月3日、日本テレビのバラエティ番組「有吉反省会」にダンプ松本さんと長与千種さんが初めて一緒に登場!過去の激しい抗争やライバル関係について語りながら、実は超仲良しであることを初めて明かしてくれました。
番組内でダンプ松本さんは、「極悪同盟のダンプ松本とクラッシュギャルズの長与千種は、バチバチの因縁ライバル…と思われてますが、実はずっと仲良しなんです!」と暴露。あの時代、二人は女子プロレス界で火花を散らし、多くのファンを熱狂させましたが、舞台裏では互いを支え合う関係だったことが判明しました!
さらに当時のギャラ事情についても語られ、ダンプ松本さんは「1試合たった3万5000円しかもらってなかった」とコメント。対して長与千種さんは「年間310試合やったことがあって、会長が『今日は2億もうかったぞ』なんて言ってた」と、当時の大ブームぶりを振り返り、スタジオを驚かせました。
この共演をきっかけに、ダンプさんと長与さんは親友としての仲の良さが広まりました。以来、トークショーやイベントでも共演し、今ではプロレス界の友情の象徴的存在となっていますね。
ダンプ松本還暦興行
10/11ダンプ松本還暦興行終了
ダンプ松本選手の横に長与千種さんがいて、二人の姿を見て、胸が熱くなってる自分がいる
子供の頃、憎しみを感じて見ていたダンプさんをこんな気持ちで見れる未来があるなんて、思っていなかったな…還暦の赤い特効服、最高にかっこよかったです!
愛溢れた大会でした pic.twitter.com/EXaY3zfdzO— Yen (@1973yeye) October 11, 2021
ダンプ松本さんは、2021年10月11日に東京・後楽園ホールで「ダンプ松本41周年還暦大会 極悪祭 真っ赤な青春」を開催しました。このイベントは、彼女の60歳の誕生日と41年のレスリングキャリアを祝うもので、多くのファンが集まりました。
長与千種さんも応援に駆けつけていて、ダンプ松本さんへ労いの言葉をかけていました。
『極悪女王』での仲睦まじい姿
2024年9月にNetflixドラマ『極悪女王』の制作記者会見が行われ、ダンプ松本さんと長与千種さんが揃って出席!二人は隣に並びながら、主演のゆりあんさんのコメントを優しく見守っていました。その写真撮影では、お互いに自然体で、まさに仲の良さが伝わってくるような雰囲気でした。
さらに、長与千種さんはドラマ『極悪女王』に出演するキャストへのプロレス指導も担当!ダンプ松本役のゆりあんさん、長与千種役の唐田えりかさん、そしてライオネス飛鳥役の剛力彩芽さんに丁寧にプロレスの技術を伝授したそうです。
ダンプ松本のフォークは本物だった
ダンプ松本さんがプロレスの試合でフォークを使っていたのは本当の話!
1985年3月19日の試合では、彼女が相手選手にフォークで刺すという、かなり過激な攻撃を仕掛けて観客を驚かせました。この時、実際に流血があり、その過激さからテレビでは放送されなかったんです。
フォーク攻撃はダンプ松本さんならではのスタイルで、観客に「ドキドキ」を届ける演出のひとつ。流血も本物で、血のりなどではなくリアルなものだったとか。彼女はこれで試合の緊張感や迫力を一層引き立てていました。
さらに、ダンプさん自身も他の選手からフォークで刺されることがあり、流血しながら試合を続けるなんてことも。こうしたスタイルは、彼女のキャラクターにしっかり根付いていて、プロレスファンにとっては「これぞダンプ松本!」という感じですよね。
フォークを使った攻撃は、ハードコアマッチやデスマッチでよく見られるものですが、ダンプ松本さんの場合は特にアイコニックな演出。彼女のプロレス魂を象徴する一部として、今もファンの間で語り継がれています。
まとめ
ダンプ松本と長与千種の関係: 1980年代の全日本女子プロレスで同期入門し、ライバル関係に発展。ダンプはヒール、長与は善玉として人気を博す。
ライバル抗争: クラッシュギャルズ(長与&ライオネス飛鳥)と極悪同盟(ダンプ&クレーン・ユウ)の対決で大ブームに。
犬猿の仲に発展: 当時の会長が互いに悪口を吹き込むことで仲を煽り、対立はより激化。
髪切りデスマッチ: 1985年、大阪城ホールで行われた伝説の試合。長与が敗北し髪を切られ、会場は騒然。過激な内容でテレビ放送が打ち切りになる。
引退試合でのタッグ結成: 1988年、ダンプの引退試合で長与とタッグを組み、友情とライバル心を表す感動的な場面を演出。
「有吉反省会」での仲良しエピソード: 2019年に「有吉反省会」で実は仲が良いことを公表し、視聴者に驚きと感動を与える。
ダンプ松本の還暦興行: 2021年、長与も参加し盛り上げた還暦記念大会「極悪祭」を開催。
『極悪女王』での共演: 2024年、Netflixドラマ『極悪女王』制作記者会見に揃って登場。ドラマキャストへのプロレス指導を長与が担当。
フォーク攻撃の真実: ダンプ松本は実際に試合でフォークを使用し流血させるなど過激なスタイルを貫き、ファンを熱狂させた。
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